枠からハミ出すということ

バカげたアイデアはとても大事だと思う。
一発のひらめきで誰もが認めるすごいものが作れるわけではないだろうが、すごい製品だって出たときにはこんなん売れねーって言われたりもするのだ。
たたき台があってはじめて発展するわけだし、その考察や勉強は他のアイデアを検討するときにも役に立つ。
既存の枠からはみ出した考えは、まったく新しいものを生み出すし、ありえない組み合わせは今までにない価値を生み出す。


既存の枠からはみ出すのは難しい。
今までの言葉の定義に当てはまらなければ、説明ができないからだ。
ありえない、と思うようなことに、大きな可能性があるはずだ。


俺がよく考えるのは、プログラム言語の枠だ。
構文解析とか字句解析とかして、木を作って、内部コードに変換して実行する。
コンバイラやインタプリタの説明はどれも同じことが書かれている。
そうやって作るのがプログラム言語であって、そのようなプロセスで実行できないものはプログラム言語ではない、と言ってるみたいだ。
これが枠だ。
プログラム言語を開発する人は、とりあえずそういうことを勉強して、その枠の中で考える。
作りたいものはプログラム言語であって、その枠に入らないものはプログラム言語じゃないからだ。


なんちゃら解析とか型通りに動かさなくても、別の考えかたで実行できないだろうか。
現在のプログラム言語と互換性なんかなくてもいい。
そしたらいまのプログラム言語で不可能なこともできるようになるかもしれない。
いまできることができなくなるかもしれない。
むしろ、プログラム言語ですらなくてもいい。
また違う何かをもってして、思い通りにコンピュータを動かすことはできないのだろうか。