Rubyとゲームとその方向性など

とりあえず、DXRubyのダウンロード数は地味に地味に増えている。一日平均すると5つぐらい?
http://sourceforge.jp/projects/dxruby/devel/
ActiveScriptRubyに同梱されいて、最新のものならDXRubyも最新の1.0.7となっているから、古いのを使ってる人か、別のパッケージor自分でビルドした人がダウンロードしているものと思われる。
たまーにレビューにオススメを入れてくれる人もいたりして、地味だが少しずつでも確実に広がってはいるのではなかろうか。
そのような状況だとしても、今はまだおそらくかなりたくさんの人がDXRubyの存在を知らないし、RubyWindows用ゲームが作れるということを想像もしないだろう。


さて、Rubyのゲーム用途としての現状を整理してみよう。
たまにこういう記事を書くのは、初心を忘れないようにすること、何が必要なのかどうすればよいのかを考え直して道を見失わないようにすること、などなど。趣味でやってることだからどうでもいいのかもしれないが、何かしら目標は持っていたいものだ。


まず普通に考えて、Rubyはゲーム用途に使える言語として見られてはいない。いまのところ全く。
世の中の多くの人にそれを認識させるのは相当な時間がかかるだろう。ずっとずっと先の、究極とも言える目標。
だから、現時点でDXRubyを使っている人ってのは、もともとRubyを使っていた人で、ゲームに興味はあったけど手段が無くて、これがあれば作れるかも・・・?とか思っちゃった人。もしくはC++DirectXとかで挫折しちゃったけどまだ夢を持ってる人。みたいな感じだろうか。
ひょっとしたらRuby初心者で勉強用にゲームでも、とかもいるかもしれないが、少ない気がする。
なんにせよ、他の言語でバリバリゲームを作ってたような人が使っているとは思えない。ゲームに向かない言語だという一般認識なら、他の言語を使ったほうがいいと考えるに決まっているからだ。


欲を言えばベテランでスゴウデの人が参入してくれて、よい宣伝になるようなゲームを発表したりしてくれれば一気に知名度も上がるんだろうけど、もしそれが起こったとしたら単純に奇跡としか言いようが無い。
そのようなことに期待するほうがおかしい。
すなわちいまのDXRuby界隈の人というのは、俺も含めてしょぼしょぼな初心者集団なのである。これは悪口ではなくて。
言い換えれば、レベル的に似たり寄ったりの人が集まっている。初心者っていうといいすぎだけど、少なくとも例えば第一線で活躍してるようなプロのゲームプログラマはいない。と思う。いるとしても中級者ぐらいまで、かな。
つまり、誰かすごい人にすごいモノを作ってもらって引っ張ってもらうというのは、基本的にありえないし、突然そんな人が現れたとしてもそれを使える人がいない。ついていける人がいない。
Rubyゲームプログラミングの世界は段階をおって少しずつ広く深くなっていかざるをえない。
ゲームに興味を持ったRubyユーザー、DXRubyを見て「何か作れるかも?」って思っちゃった人が、ゆっくりでもいいから積み上げていかなければならない。


何が言いたいのかというと、現状のRubyゲーム界隈において、たとえ自分でどんなにしょぼく感じたとしても、何かしら作ったものを公開するということは、とてもとても大きな意義のあることなのだ、ということ。
なんせみんな似たり寄ったりなのだから、誰かが作ったものはほとんどの人にとって為になる。
言い切ってもよい。
Rubyでゲームを作る場合のノウハウも、現状では誰も持っていない。ゼロに等しい。
「こんなふうに書いてみたよ!」という情報でインスパイアを受ける人もかなりの割合でいる。誰が何を作ってもみんなの参考になる。
C++の世界だとすごい人がうじゃうじゃいるわけで、何か作って公開したところで見向きもされなかろう。
考えようによっては、大変面白い時期なのではないか。
おそらく今後新しく加わる人も初心者みたいな人が多い。Rubyゲーム界全体の水準を上回る人が参入する、というのはまず無い。
俺を含めたいま現在の人たちが切磋琢磨して、できるようになったぶんだけ、全体のレベルが上がる。そういうものなのだ。


たぶん、そのような感じで発展するんじゃないかと思う。急展開は無い。たぶんね。