Star RubyとSDLと、プロジェクトにまつわる話

うーん、勢い余って熱くなりすぎたような気がする。反省。
はじめてトラックバックもらって嬉しかったんだけど、送り方がわからない。
そして引用の書き方もよくわからない。
はてなに不慣れっていうか、ブログに慣れていない。
こんな感じかな・・・

うーん、確かに配布の時には SDL より DirectX のほうが DLL が少なく済むので配布しやすいのは確かですが、「SDL だから使わない」って人がいるかどうかはちょっとよく分かりません。
d:hajimehoshi:20090427

どうしてDXRubyを作るに至ったのか、という話が、これに対する一つの例になるんじゃないかと思う。
当時、Rubyでゲームを作ろうといろいろ調べてみた結果、Ruby/SDLしかなくて。
サイトの説明見ててもなんだかよくわからないし、SDLをダウンしてインストールするというのが何よりも、使ってみるということに対して、敷居が高く感じられた。
で、よくわからない難しいものを使うぐらいなら自分で作ったほうがマシじゃないか。
という発想で、DXRubyの開発に着手してしまった。
俺の場合は作るのが趣味というのもあるから、話半分にしてもらったほうがいいかもしれない。
でも、それぐらい、ライトなWindowsユーザーは敷居の高さを感じているということを、少しは感じてもらえるだろうか。
ちなみに俺に作れる技術がなかったらRubyでゲームを作るのは諦めていたと思う。


いまはStar Rubyがあって、うまいこと工夫されていてSDLを使ってるけど別途ダウンしてインストールの必要がない。
更にActiveScriptRubyに入っていてすぐ使える。
当時これがあったら、たぶん、DXRubyを作ることはなかったんじゃないかな。
んで、DXRubyのサンプルシューティングはStar Rubyで動くゲームの一例になっていたと思う。
そう考えると、DXRubyとStar Rubyのスタンスやターゲットユーザーは、びっくりするほど酷似している。
おそらく、同じところを目指して互いに逆側からアプローチしているだけなんじゃないだろうか。


オープンソースの世界でたびたび問題にあがるのが、リソース分散の話。
既にあるものでも、なんかちょっと違う、じゃあ俺が理想的なものを作ろう、みたいな感じで似たようなものが量産される。
結果として、優秀な開発者がばらばらに活動するから、どれも中途半端になる。
みんなが集中して1つのものを作れば、とても素晴らしいものができるのではないか。
もちろんそれは仮説にすぎず、船頭多くして船山に登るとも言うし、集中するのが正しいかというと、そんな簡単な話ではない。
色んなものが作られるのは、あらゆる可能性を試すという意味で進化のプロセスとしては正しく、それはそれで理想的なのだ。
お互いに競いながら切磋琢磨するのもとてもよい。
集中するほうが圧倒的にいいものが作れるのなら、すでにみんながそうなっているはずで、そうなっていないのだから、いまのところはそうでもないらしい。


DXRubyとStar Rubyについて似たようなことを考えていると、なんだか少し悩んでしまう。
たとえば俺がDXRubyなんぞ作るのをやめて、Star Ruby向けにチュートリアルやサンプルを作っていくとか。
ライトなWindowsユーザーに、そんな人でも簡単に使えることを説明していくのは、Star Rubyの狙いからすれば必要なことだと思う。
もちろん、プロジェクトWikiみたいな内容でよければの話だが、リソース集中のやりかたとしては、少なくとも俺がStar Rubyのコードにコミットするよりかははるかに現実的だ。


まあ、いまのところそんな気は無いが、それも一つの可能性ということで。