RGSSにRubyゲームプログラミングの可能性はなぜ見えないのか

というタイトルを付けてみた。


俺はDXRubyで、ゲームプログラミング初心者、Ruby初心者に、ゲーム作りを楽しんでもらいたいと思う。
そういう方向性で頑張ろうとすると、やっぱりRubyゲーム界に革命を起こすようなものにはならないんじゃないかという気もする。
Rubyの用途を一変させる一つの手は、エディタなどの開発環境や、ライブラリを色んな人が作って追加していけるような拡張性をはじめから意識した何かを作り上げることだ。
いまのRubyは「Rubyという言語を使おう」と思うことからスタートする。
そうではなく「ゲームを作ろう」と思ったときに、選択肢の一つとして挙げられるようにならなければならない。
そのためにはRubyであるという部分を強調しなくても、ゲーム開発環境として十分通用する機能と性能を証明する必要がある。
んで、それが証明できるという確信を、そういうものを作れる人に持ってもらうことが、この連鎖のきっかけになるはずだ。


俺個人としては、RubyとDXRubyでゲームを作ろう!という感じでサンプルや素材、解説などを充実させていこうと考えているが、もう少し別の視点では、DXRubyで作られたゲームを見て「ひょっとしてRubyって結構いけるんじゃね?」みたいに思って、このあいだの記事でも書いた偏った知識と技術と目的意識を持った人が参入する、という可能性を考える。
俺には作れないが、作れる人を引きつけるものを作ることはできるかもしれない。
んでもって、ここで疑問がひとつ。
RPGツクールは製品として発売されていて、結構な品質のRPGRubyで動かすことが実際にできているのに、なんでRubyでゲームプログラムは実用的だとみなされないのか。


なんでだろう。
とかいうとタイトルの意味が無くなって釣り宣言になってしまうので、少し考えてみよう。
まず、ツクールは製品である。
オープンソースとして公開されていて誰でも使えるものとは違いお金を取るのだから、個人が趣味で作るようなレベルのものではない、というイメージがある。
イコール、Rubyで本格的なゲームを作るには金をかけるぐらいの努力が必要だ、ということができる。
次に、動いているRPGは、そのほとんどは素人が趣味で作ったものである。
従って、RPGツクールの環境やRGSS、Rubyそのものの品質とは無関係に、デキのよいものではないことが多い、らしい(ほとんど知らないが)。
ほんとはプログラミング技術の話ではなく、ゲームデザインの話のはずなのだが、成果物のイメージが環境の印象を作るのはしょうがないのかもしれない。
んで最後に、RGSSを適用したRPG以外のツクールが無い。
2DのRPGは負荷が少ないものである。
RPGならなんとか作れるみたいだけど、アクションとかはさすがに無理なんだろうね。
そう思った人は少なくないはずだ。
RGSSはRPG以外も作れる、という話はたまに見るが、じゃあ実際どれほどのものが作れるのか、という限界にチャレンジした実例は見たことが無い。


要は、RGSSはRPGに特化した特殊なものだから、アレはアレでいいが、簡単に作れるものではないし、ゲーム用途に汎用的に使えるものではない、という評価なのではなかろうか。
みんなRubyでゲームを作ることについて疑問を持っていて、それを払拭するにはRGSSは位置づけが微妙すぎるのだ。
DXRubyはアクションゲームに狙いを絞っているが、たぶん一応オールラウンドにいけるはず。
とりあえず俺が作れる精一杯のものを詰め込んでいるから、これでRubyゲームの可能性を見てもらえなければ、俺には無理だ。
RubyとDXRubyを組み込んだ開発環境でもいいし、DXRubyよりもっとすごいものでもどっちでもいいが、そういうものを作れるパワーのある人が現れてくれるとよいと思う。
きわめて他力本願ではあるが。