資本主義とか

資本主義というのは、ひとつの切り口として、「すべてのモノをお金に換算して評価できるシステム」ともいえる。
モノだけじゃなくて権利とかアイデアとか、法さえ許せば人だって、値札をつけて売り買いできるわけだ。
権利が絶対的なもので、それを覆すためには暴力を駆使するしかなかった昔と比べれば、それはとても公平なのだと思う。
お金が価値観のメインになると、逆にいろんなところで問題も起こるわけなのだが。


お金が手に入って、法に触れていなければOKOK、というように考える人がいる。
倫理的におかしいだろう、と思うんだけど、詐欺罪ぎりぎりで人を騙したりするあれとか。
でもそれがお金になるんだったら資本主義としては正しい、となってしまうところに資本主義の問題がある。


共有地の悲劇(The Tragedy of Commons)という理論がある。
たとえば村で共有の牧草地にみんなでそれぞれ自分の牛を飼うのだけど、牧草の量は有限で、なるべく多くの牧草をゲットするためにみんなが牛を増やしていったら、そのうち牧草が無くなって牛が全滅してしまう。


資本主義において株式会社というものは、利益を生み出して株主に還元することを究極の目標とする。
だから、他の誰を蹴落としてでも、高い利益を出すのは資本主義的には正しい。
でも共有地の悲劇が示すように、みんながみんな自分がよければいいとだけ考えていると、社会全体はみんなの共有地なのだから、いずれボロボロになって自分も死滅してしまう。
最近では派遣切りなどの雇用問題がいい例だといえる。
人員を減らせば経費が減って利益を出しやすくなるが、失業者が増えれば景気が悪くなって物は売れなくなる。


共産主義バンザイというつもりはない。
でも、資本主義もなんだかなーと思う。
資本主義がいままでで一番マシだったというだけで、完璧ではないのだから、まったく違う社会のあり方を閃いちゃった人が今後現れて、世の中を大きく変えてしまう可能性というのも、あるんじゃないだろうか。
マルクス経済学では、大企業が世の中を支配して、その後、大企業が国有化されて、それが資本主義の最後の姿である、と教えていたらしい。
その後は共産主義になる、とのことだったけど、さすがにそれはないと思うけど、また違う何かになるとすれば、それはひょっとしたら自分が生きている間に起こりうるのではないかしらん。


こういうのを支離滅裂といいます。